東京カフェ散歩 観光と日常。
川口葉子さんの「東京カフェ散歩 観光と日常」(祥伝社)に、nicolasも載せていただきました。
取材を受けたのは5月だったと思います。写真のパフェーが抹茶とグレープフルーツのパフェーなので、5月ですね。パフェーを見れば、そのとき何月だったかがわかる、ってなんだかいいですね。
この取材のときに川口さんに、
「座右の銘はありますか?」
という質問を受け、
「座右の銘なんて決められるほど、まだ達観してないので、直近の映画や本にだいたい影響されています。」
というようなことを答えました。
そして、この取材のあとで僕は、樋口毅宏さんの「日本のセックス」を川口さんにおすすめしています。川口さんの書いてくださった素敵なnicolasの紹介文は、まるで樋口毅宏さんの作品への書評のようです。おそれおおいです。本当に素敵な文章で紹介していただきました。ありがとうございます。
この本は、おそらくカフェが好きな人以外が手に取ることは少ないのではないかと思うのですが、できればカフェが好きな人だけでなく、ふだんあまりカフェに興味がない人にこそ読んで欲しいなと思います。カフェに魅せられている人たちが、なぜカフェに惹かれているのかがとてもよく伝わると思うので。この本にはカフェの情報ではなく、情緒が記されています。愛情のかけらもないような、おおよそ日本語で書かれているのかすらよくわからない飲食店の紹介文(飲食店に限らず、ブックレビューや映画評もですが)にげんなりしている人たちに、この、カフェへの愛と言霊に満ち溢れた本を、ぜひ読んで欲しい。町山智浩さんの映画評のような、「カフェの楽しみ方がわかる」、川口葉子さんのカフェの本です。「そうそう、そうなのよ!」と共感できるだけでなく、「そんな見方もあるの?!」と全く新しい視点を獲得できることうけあいです。
そして実は、この本に、エッセイを寄稿させていただきました。
今はなくなってしまった、とあるカフェに宛ててのラブレターです。
拙い文章ですが、僕が書ける限界のものを詰め込んだつもりでいます。
僕のカフェへの愛と言霊が、ひとりでも多くの人に読んでもらえますように。