たましいの場所。

早川義夫「たましいの場所」を読む。
ここ数か月の間で、早川義夫さんの名前を2回、目にした。僕が「好きだな」と思う言葉を使っている人が、早川義夫さんのことを書いていた。きっとこれはご縁があるに違いないと思って、さっそく。

読んでみて、全然「さっそく」ではなかったことがわかった。なんで今までこれを読んでいなかったのか。あまりにも遅すぎて恥ずかしくなるくらい。
好きなカフェの名前が出てきた。ディモンシュとミルクホール。使われている固有名詞は、作家さんと自分をつないでくれる、というか、つながった気にさせてくれるからうれしい。図々しいのだけど。
なんでこんなに読みやすいのだろうと、ちょっと考えてみたら、文体がとても好きだからだとすぐにわかった。あの人の文体に似ている。あ、でも、きっと、というか絶対にあの人も、早川義夫さんの文体が好きに決まってるから、自然とそうなっているんだろうな、なんて思ったり。
個人的には、小沢くんの文体も似ていると思った。声に出して朗読してみたら余計にしっくりきた。きっと、声に出すことを前提に言葉を扱っているからにちがいない。歌う人はきっとそうなんだ。

今、まだ、半分ぐらいしか読んでいない。
でも、今日はここでやめておこう。
ちょっと、とっておきたい。そんな気持ち。