うっかりして甘いお茶を飲む。
久しぶりに川上弘美を読む。
昔は何かと言うとハードカバーが欲しいものでしたが、やっぱり文庫派になってきました。文庫は、巻末の解説を誰が書いているかが結構楽しみだったりします。購買意欲が、ぐん、と。帯より解説。川上弘美や高橋源一郎が、帯や解説書いてるだけで読んでみた作品なんてどれだけあることか。
川上弘美はブラインドテイスティングができる数少ない作家だと思います。久しぶりに読んだけど、川上弘美の文章はやっぱりよい。本当によい。似たような文体の作家さんは数あれど、作家名を伏せて読んでも「これは川上弘美です」と特定できる、気がしている。
書き出しの一文もそうですが、おそらく、読点、が、いいんだと思う。
ぱっと見、うっかりナチュラル系に分類されがちだけど、そこにはちゃんとお酒やタバコや、神格化なんてされていないありきたりな恋の気配みたいなものがあり、健全すぎない、いやらしさがある。
川上弘美みたいな店、いいな。
そういえば、昔なにかの雑誌で読んだ川上弘美の「桃サンド」の話がすごく好きだったのだけど、あれって本になってないのでしょうか。もう一度読みたい。