バリー・ユアグロー×nicolas『旅のなごり』サンドイッチ

バリー・ユアグロー×nicolas『旅のなごり』サンドイッチ

ニューヨーク在住の作家バリー・ユアグローによる、サンドイッチが出てくる愛すべき超短篇『旅のなごり』から、三軒茶屋にあるカフェ・nicolasがサンドイッチを作りました。
そのサンドイッチを、『旅のなごり』を掲載した包装紙でラッピングして、5月10日からnicolasでテイクアウト販売します。


包装紙には、訳者・柴田元幸による手書き翻訳原稿と、イラストレーター・横山雄による絵がデザインされています。
ランチョンマットにして食べながら小説を読んでもよし、食べ終わったあとはポスターのように部屋に貼って眺めてもよし。
日々の暮らしに、サンドイッチのなごりを。

バリー・ユアグロー×nicolas『旅のなごり』サンドイッチ
価格:880円(税込)
小説:バリー・ユアグロー 訳:柴田元幸
サンドイッチ:nicolas
包装紙デザイン:横山雄(BOOTLEG)
企画:ignition gallery

nicolas
住所:東京都世田谷区太子堂4-28-10 鈴木ビル2F
営業時間:16:00-20:00 定休日:火曜・第3水曜 tel:03-6804-0425

「こんにちは、翻訳家の柴田元幸です。ignition galleryの熊谷充紘さんの呼びかけで、バリー・ユアグロー+nicolas「小説+サンドイッチ」が実現しました。
『旅のなごり』を書いたバリー・ユアグローはアメリカの作家で、奇想天外な超短篇をたくさん書いている人です。奇想天外なんだから、主人公の思うような、望むような形でお話が展開しても(まあいつもでなくても、ときどきは)いいと思うのですが、この人の場合そういうことはめったにありません。いくら奇想天外でも、現実のままならさはしっかり持ち越されている(てゆうか、むしろ増幅されている)のです。というわけで、「ままならない奇想天外」が味、の書き手なのです。
Happy eating & reading!」

『パン。オートミール入りのイングリッシュマフィン。
プロシュート。生ハムがサンドイッチの世界線をいくつかの層に分けます。
最初の層はりんご。これはあなた。
2番目の層はナス。イタリア語でナスの語源は「狂ったりんご」。
ユダヤ人の食べ物として嫌われていた歴史があります。
3番目の層はトマト。ポモドーロとは、ポム・ド・オーロ、「金のりんご」。
トマトも、ヨーロッパに伝わった当初は悪魔の実と呼ばれていました。
マスカルポーネ。栄養満点。
最後に、いつか行った旅のスーベニール、花の欠片。
どこかにはさんでおきますが、あなたはそれに気づかず
食べ終わってしまうかもしれない。』
nicolas