2020.4.13

政治が、わたしたちを救う気がないことがわかった。
どうやら、わたしたちや、わたしたちより弱い人たちを救う気がない。
うすうす知っていた。だから今までアテにしてこなかった。
これからはどうするべきか、よくわからない。

暇になった店内で、高見順の「いやな感じ」という小説を読んでいる。
今の世の中のことをいろいろ考えてしまって、全然小説の世界に入っていけない。
でも、気持ちが乗ったときにちょっとずつ読んでいる。

デモじゃ生ぬるい。革命は起こせないのだろうか。
大杉栄はどこかにいないのだろうか。革命軍に入るには、どこに行けばいいですか?
官邸に火をつける前に、民衆の心に火をつけなければいけないのだけど、
抜け殻のようになってしまっているわたしたちの心に火はつくのだろうか。わからない。

それとも、やっぱりお互いに支えあうことを優先すべきなのだろうか。
飲食店だけじゃなく、映画も音楽も本も助からないと困るから、
それを必要としてくれるお客さんも助からないと困るから、
それの全部が助かるようにみんなで支えあう方法はなにかないんだろうか。わからない。

今は家で我慢、としているうちに倒れてしまう人たちは見捨ててしまうのだろうか。
文化は死ぬのだろうか。
来年の今頃、何事もなかったかのようにオリンピックに沸くのだろうか。
山のような屍を美談でラッピングして、美しい物語にされてしまうのだろうか。

そのときまで、店はあるのだろうか。わからない。